どれくらいのあいだそうしていたのでしょう。私にはそれが、とても長い時間に感じられました。
「もう、帰りますか」
支店長の鶴のひと声で、まるで魔法が解けたかのように私の体が動いてくれました。私は、次長の動きに気をつけながら椅子から立ちあがりました。
支店長はカウンターの前に立ち、会計をするために財布を取り出しました。
私は、支店長の脇にすばやく移動すると、壁を背にして、チラリと支店長を見ました。
支店長は、不思議そうに私を見返しました。
私は次長が先に店から出て行くことを期待しました。が、次長は時々こちらを見ながらその辺をうろうろ動きまわっていました。その様子はまるで、子供がかまってほしくて、わざとふざけ、何か言われるのを待っているという感じでした。
私は、すぐ右にあるドアをにらんで、心の中で横山をなじりました。
早くそのドアから出て行ってよ!
もう、私のことは放っといて!
私は目の端で次長をとらえながら、会計が終わるのをじりじりと待ちました。
会計は普通よりも時間がかかっていて、まだ終わりそうにありませんでした。
もし私が店から出ても次長が追ってくるかもしれないと思うと、会計が早く済むことを祈るばかりで、ただ突っ立っていることしかできませんでした。
すると次長が、私のほうに歩み寄ってきました。
何か新しいいたずらを考えついたような、そんな目つきで私を見ていました。
まさか!?
私が不吉な予感に身を硬くした、その刹那、次長は両腕を大きく広げると、私を真正面からガバッと抱いたのです。
!!
私は忍耐の限界を超え、ぷっつりとキレました。
「やめてください!!」
私は叫んでいました。自分でも思いがけないくらいの大声で。
驚いてこちらを向いた支店長と視線が合いました。
私はすがるような思いで、支店長の目をじっと見ました。
しかし支店長は何も言わず、平然としていました。
私が支店長の反応に愕然としていると、次長は私の怒号にくじけたのか、しぶしぶと私から離れて店を出て行きました。
会計が終わったのは、それから間もなくしてのことでした。
「もう、帰りますか」
支店長の鶴のひと声で、まるで魔法が解けたかのように私の体が動いてくれました。私は、次長の動きに気をつけながら椅子から立ちあがりました。
支店長はカウンターの前に立ち、会計をするために財布を取り出しました。
私は、支店長の脇にすばやく移動すると、壁を背にして、チラリと支店長を見ました。
支店長は、不思議そうに私を見返しました。
私は次長が先に店から出て行くことを期待しました。が、次長は時々こちらを見ながらその辺をうろうろ動きまわっていました。その様子はまるで、子供がかまってほしくて、わざとふざけ、何か言われるのを待っているという感じでした。
私は、すぐ右にあるドアをにらんで、心の中で横山をなじりました。
早くそのドアから出て行ってよ!
もう、私のことは放っといて!
私は目の端で次長をとらえながら、会計が終わるのをじりじりと待ちました。
会計は普通よりも時間がかかっていて、まだ終わりそうにありませんでした。
もし私が店から出ても次長が追ってくるかもしれないと思うと、会計が早く済むことを祈るばかりで、ただ突っ立っていることしかできませんでした。
すると次長が、私のほうに歩み寄ってきました。
何か新しいいたずらを考えついたような、そんな目つきで私を見ていました。
まさか!?
私が不吉な予感に身を硬くした、その刹那、次長は両腕を大きく広げると、私を真正面からガバッと抱いたのです。
!!
私は忍耐の限界を超え、ぷっつりとキレました。
「やめてください!!」
私は叫んでいました。自分でも思いがけないくらいの大声で。
驚いてこちらを向いた支店長と視線が合いました。
私はすがるような思いで、支店長の目をじっと見ました。
しかし支店長は何も言わず、平然としていました。
私が支店長の反応に愕然としていると、次長は私の怒号にくじけたのか、しぶしぶと私から離れて店を出て行きました。
会計が終わったのは、それから間もなくしてのことでした。




