『セクシュアルハラスメント』と『セカンドハラスメント(二次的嫌がらせ)』の被害者の声です。
TOP > CATEGORY − B-8会長へのSOS
次長からの電話をきっかけに、私は不安でいっぱいになりました。
支店長は、いくら支店長といえども、会長命令には従わざるをえないのではないでしょうか。だから、次長が支店に来ることも電話をかけてくることも完全には禁止することはできないのかもしれないと思いました。
というよりは、支店長はそんなに深くは考えずに、その場しのぎで安請け合いしたのかもしれません。
このままでは、私が彼に相談した意味はなくなり、結局は我慢しなければならないということになりましょう。
しかし、このときの私は、もう次長を受け入れられない状態になっていました。
すでに我慢は、それ以上できないところまでしていたのです。

私は焦燥し、最後の賭けに出ることにしました。会長にすべてを報告し、判断を仰ぐのだと。
会社のトップであるD会長が、セクハラに対してどのような考えを持っているかを知れば、この会社の質を見極められるはず。
彼がしっかりしていれば、私は救われ、以前の快適な職場環境を取り戻せるでしょう。それとは反対に、もしかしたら会長は、支店長と同じように軽薄な対応をするかもしれません。そのときは、女性が勤めるにはふさわしくない会社と諦めて、終わりにしよう――そう決心しました。

その日の夜に、会長への手紙の下書きをしました。
そして、十月十四日。メールに書き込み送りました。
私は会長のスケジュールを知る立場にはなかったから、どこにいるかわからない彼に連絡するには、メールがもっともよい手段だったのです。


『D○会長様
はじめに、突然この様な文面を送る事の失礼をお詫び致します。
今年の二月頃から現在に至るまでの間、私の上司でもあります本社設計のT山次長から受けた数々の不快な出来事について、知って頂きたいと思い、ここに報告いたします。
 一月末から二月初めにかけて、K課長の送別会などで飲む機会が続いた時期がありました。その席でT山次長の、私の手を握る、肩を抱くなどの行為が始まりました。突然の事で驚きはしましたが、いずれも言葉と態度による拒否を何度もしました。ですが一向にやめることはありませんでした。
(中略)
このような状態をいつまで続けられるのか私には分かりません。
T山次長にはW支店長から、この事態をT山次長本人から会長に説明するよう言って頂いたのですが、もうお聞きになっているでしょうか。
T山次長は、私にさらした数々の醜態を恥じる様子もなく、反省している気配も窺えません。後は、会長の公平な御判断を仰ぐばかりです。
この様な文章を最後まで読んで頂いたことを深く感謝いたします。また、内容が内容ですので、この事は一切口外なさらない会長の御配慮を、固く信じております。
○○支店  H× ××子』


翌日、会長から次のような返事がきました。

『おはようございます。
毎日のお仕事お疲れさんです。
この度の件、文章にて初めて知りました。
D○の監督不行き届きです。貴方様に申し訳ないです。
私は今度本社へ帰る(21日)までもう少し時間を下さい。
必ずご迷惑お掛けしない様に致します。 D○』


どうやらきちんと対応はしてくれそうで安心しましたが、「お疲れさんです」というセリフが深刻さを欠きました。


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